オンライン英会話や、独学で英語学習をがんばっている皆さん、いつもお疲れ様です!
今回のブログでは、2025年1月20日に第47代アメリカ大統領に就任した、共和党のドナルド・トランプ氏就任演説を使って、演説で使われている英語のレベルを徹底分析していきます。
英会話力とリスニング力アップにメチャクチャ役立つ情報をお伝えしていきますので、最後までお付き合いください!
ちなみに、私は政治的に中立です。
【教材】就任演説の原稿と動画について
まず最初に、今回使用する演説の原稿と動画のリンクをご紹介します。
トランプ大統領就任演説(2025)の原稿
英語スピーチ全文は以下のリンクからどうぞ。

無料の日本語訳は、残念ながらブログ投稿時点(2025年1月21日)で見つけられませんでした。NHKが演説の主要箇所の概要を掲載しているので、こちらを読むだけでも演説の全体像が見えてきます。

ChatGPTが使える人は、原文をコピペして翻訳するのもいいかと思います。ChatGPTを使った翻訳に興味がある人は、以下の記事に詳しく書いてありますので、読んでみてくださいね。

トランプ大統領就任演説(2025)の動画
スピーチ動画は、以下のリンクからどうぞ。

就任式には元大統領夫妻含む多くの著名人が参加していました。トランプ氏の後方に参列者が見えますが、左側が共和党およびトランプ支持者、右側が民主党という配置です。
トランプ氏の演説中、支持者たちは要所要所で拍手をしていましたが、民主党側は拍手なし。ほとんど無表情といった感じです。このコントラストが見ていて面白い。
トランプ大統領側には、Xのイーロン・マスクはもちろん、FBのマーク・ザッカーバーグ、Appleのティム・クック、Amazonのジェフ・ベゾスらも見えます。今後のSNSやテック業界の動向が気になりますね。
英語レベルを徹底解説
過去のブログでもお伝えしていますが、トランプ氏の演説は一貫して、とてもわかりやすく易しい英語が使われています。さて、今回はどうでしょうか?
検証には、文章の読みやすさと理解しやすさをチェックするツール、「リーダビリティ・テスト(Readability Test)」を使いました。
リーダビリティ・テストについてく詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

では、気になる検証結果を見ていきましょう!
結果は、「アメリカの15~16歳が理解できるレベル」でした。
難しい単語やフレーズは、スピーチ全体の15.03%。2024年選挙中に行われたのトランプ大統領の主要演説と比べると、英語の難易度はかなり高いことがわかります。
演説で使われている語彙のレベル
次に演説で使われている語彙のレベルを見ていきましょう。
測定には、CEFRという指標で語彙のレベルを判別してくれる便利なツールVocab Kitchendを使いました。上の画像は判定結果のスクショです。
使われている語彙のレベルを、英検などの基準に照らしあわせて分析してみました。(英検レベルはおおよその目安です。)
A1レベル(英検3級):63%
A2レベル(準2級):11%
B1レベル(2級):9%
B2レベル(準1級):8%
C1レベル(1級):2%
C2レベル(1級より高度):1%
なんと、約6割は英検3級程度の単語で構成されているんです!
比較的易しい語彙を使用しているにも関わらず、全体的な難易度がやや高くなっている理由は、文章構造にあります。実際に使用された文で見てみましょう。
"It is that liquid gold under our feet that will help to do it, which will bring prices down, fill our strategic reserves up again, right to the top, and export American energy all over the world."
(ChatGPT翻訳:私たちの足元に眠る石油と天然ガスこそが、これらの目標を実現する鍵となります。これらの資源によって、エネルギー価格を引き下げ、戦略的備蓄を再び最大限まで蓄え、さらにアメリカのエネルギーを世界中に輸出できるようになるのです。)
※liquid gold:演説では、埋蔵されている石油や天然ガスのことを指します。
この文は、以下の3つの文法が組み合わさっているため、難易度の高い文章構造になっています。
- 強調構文 (It is ... that ...)
- 関係代名詞 "which" の非制限用法
- 「, (カンマ)」と「and」でつながれている並列構造
今回のトランプ大統領の就任演説は、易しい単語が使われているけれど複雑な文章構造がところどころ使われているので、中級者(英検2級)から上級者向けの内容になっています。
過去の主要演説との比較
過去の主要演説と比べてみました。ご参考までに。
リーダビリティ |
難しい語彙 |
英検3級レベルの語彙 |
|
就任演説 |
アメリカの15~16歳が理解できるレベル |
15% |
63% |
大統領候補者討論会 |
アメリカの10~11歳が理解できるレベル |
12% |
65% |
指名受諾演説 |
アメリカの11~12歳が理解できるレベル |
9% |
73% |


ビジネスシーンで使えるフレーズ8選
トランプ大統領の就任演説で使われているフレーズは、ビジネスシーンでのスピーチや会話にも応用できます。
ここでは実際に演説で使われている8つのフレーズと、それらを応用した例文をご紹介します。(日本語訳はChatGPTにしてもらいました。)
-
Golden age of America begins right now
元のフレーズ: "The golden age of America begins right now." (アメリカの黄金時代が今始まる。)
例文: "The golden age of our company begins right now as we launch this groundbreaking product." (画期的な製品を発売することで、当社の黄金時代が今始まります。)
-
Put America first
元のフレーズ: "During every single day of the Trump administration, I will, very simply, put America first." (トランプ政権下では、アメリカを最優先にする。)
例文: "Let’s put our clients first and ensure their satisfaction drives our success."(顧客を最優先し、彼らの満足が成功を導くようにしましょう。)
-
A tide of change is sweeping the country.
元のフレーズ: "A tide of change is sweeping the country."(変革の波が国を覆っている。)
例文: "A tide of change is sweeping through our industry, and we need to adapt quickly to stay competitive." (業界に変革の波が押し寄せており、競争力を保つためには迅速に適応する必要があります。)
-
Our liberties and our nation’s glorious destiny
元のフレーズ: "Our liberties and our nation’s glorious destiny will no longer be denied."(我々の自由と国の栄光ある運命が否定されることはない。)
例文: "Our team’s shared vision and dedication will lead us to a glorious destiny in the global market." (チームの共有ビジョンと献身が、私たちを世界市場の栄光ある未来へと導きます。)
-
A peacemaker and a unifier
元のフレーズ: "My proudest legacy will be that of a peacemaker and a unifier."(私の最も誇りある遺産は、平和の使者であり団結の象徴であることです。)
例文: "As a leader, I strive to be a peacemaker and a unifier, ensuring all departments work harmoniously."(リーダーとして、全ての部門が調和して働けるよう平和の使者であり団結の象徴であろうと努めています。)
-
Liquid gold under our feet
元のフレーズ: "It is that liquid gold under our feet that will help to do it."(私たちの足元に眠る「液体の金」がそれを可能にする。)
例文: "Our current customer base is the liquid gold under our feet; let’s leverage it to expand our reach."(現在の顧客基盤は私たちの足元に眠る金鉱です。それを活用して市場を拡大しましょう。)
-
The impossible is what we do best
元のフレーズ: "In America, the impossible is what we do best."(アメリカでは、不可能を可能にすることが得意だ。)
例文: "At this company, the impossible is what we do best. Let’s take on this challenge and deliver results."(当社では、不可能を可能にするのが得意です。この課題に挑み、結果を出しましょう。)
-
One people, one family, one glorious nation under God
元のフレーズ: "We are one people, one family, and one glorious nation under God."(私たちは一つの国民、一つの家族、そして神のもとで栄光ある一つの国である。)
例文: "One team, one vision, one glorious future for our organization."(一つのチーム、一つのビジョン、そして栄光ある未来を私たちの組織のために築きましょう。)
リスニング力とスピーキング力を劇的に伸ばす練習方法
「時事英語を使って、英会話で使える表現を学びたい」「リスニング力とスピーキング力の強化をしたい」という英語ガチ勢の皆さんには、「リピーティング&シャドーイング」を行うことをお勧めします。
実は、ほとんどの人が、あまり効果的ではない「リピーティング&シャドーイング」をしています。時間と労力がかかる練習方法だけに、上達している感覚がなければモチベーションも下がりますよね。
確実に効果が実感できる方法は、以下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ読んでみてください。

最後に
いかがでしたでしょうか?
今回取り上げたトランプ大統領の就任演説(2025)を日々の英語学習に取り入れて、スピーキング力とリスニング力を鍛えていきましょう!継続したら必ず成果が見えてくるので、あきらめずに続けてみてくださいね!
今回ご紹介した内容を、オンライン英会話レッスンや職場などで使ってみることで、英語力はどんどんアップしていきますよ。
Kyanbridge English では、受講者1人1人のためにカスタマイズしたオンライン英会話レッスンを提供しています。今回のような時事英語も使用しますので、すぐに会話で使える表現を学ぶことができます。
ご興味のある方は、無料相談・体験レッスンにお申込みください!お待ちしております!
