【保存版】医療従事者必見!ChatGPTで医療英語を学ぶ方法|プロンプト集つき

先日、医師の方から「英単語や英語フレーズを覚えても、医療現場でうまく使いこなせない。どうしたらいいですか?(泣)」というご相談がありました。

医療英語の本やウェブサイトで紹介されている単語やフレーズを見て、「これ、使えそう!」と思ってもなかなか覚えられないうえに、状況に合わせて応用することができないとのこと。

このブログにたどり着いたということは、きっと同じ悩みを抱えていますよね?

せっかく学んだ英単語や英語フレーズを使いこなせないのは、自分の状況に合わない例文で覚えようとしているからかもしれません。

そんなときはChatGPTなどのAIを使って、自分だけの例文を作ってみましょう。単語もフレーズも自分用にカスタマイズすることで、ぐっと覚えやすくなりますよ。

このブログでは、国際経験豊富なプロの英会話講師が、次のことについてお伝えしていきます。

  • 効率よく英単語や英会話フレーズを覚えるコツ
  • ChatGPTに例文作成を指示するプロンプトのコツ
  • 【コピペOK】ChatGPTプロンプト
  • 自分専用の例文を使った練習方法
  • 実践で使うときに大切なこと
目次

最初に言っておきたいこと

英語学習全般に言えることですが、学んだ英単語や英語フレーズは使いこなせるまでにはある程度時間がかかります。

例えばクロールの泳ぎ方を本で学んで、部屋の中で動きを練習しても、実際にプールでクロールができるわけではないですよね。

プールで何度も繰り返し練習することで泳げるようになるように、英単語や英語フレーズを使いこなせるようになるまでに繰り返し練習することが必要なんです。

効率よく英単語や英会話フレーズを覚えるコツ

医療現場で使える英単語や英語フレーズをスラスラ言えたら嬉しいですよね。

効率よく単語やフレーズを覚えるコツは、例文を全て自分用にカスタマイズすることです。

医療英語の書籍やウェブサイトで紹介されている例文が使いこなせないなら、自分が日常的に言うことを日本語で書きだして、ChatGPTに英訳してもらいましょう。

具体例:「This is a pen.」を自分用にカスタマイズしてみよう

ChatGPTを使ったらどんな例文を作成してくれるのか、見てみましょう。

ご登場いただくのは、「使えない例文」として悪名高い(?)「This is a pen.」です。

ChatGPTを使って、これを3つのシチュエーションで使える例文にしてみました。

医療従事者同士の会話で使える例文

This is the priority right now. (これが今の最優先事項です。)

患者やご家族との会話で使える例文

This is the nurse who will help you today. (こちらが本日担当する看護師です。)

小児患者に使える例文

This is medicine to help you feel better. (元気になるためのおくすりだよ。)

何ということでしょう!「This is構文」が自分専用の「使える例文」に大変身しました。

ChatGPTに例文作成を指示するプロンプトのコツ

実際にChatGPTに例文を作ってもらうためには、「プロンプト」と呼ばれる指示文が必要です。

プロンプト作成にはコツがあるので、ここで簡単に説明していきます。

面倒な人はすっとばしてもらって大丈夫ですが、これからAIを使ってどんどん翻訳していきたい人にはおすすめなので読んでみてください。

1.使用する場面を具体的にイメージする

ChatGPTに上手に翻訳してもらうためには、「いつ・どこで・何を説明するか」などをできる限り詳細に伝える必要があります。

  • シーン
    • 例:外来/病棟/ICU/救急
  • 状況
    • 例:術後説明/容体悪化の説明/退院指導/検査前説明など
  • 緊急度
    • 例:通常/やや緊急/緊急
  • そのほか補足事項
    • 例:患者の術後経過が良くない/患者は錠剤の薬が嫌い

2.誰が誰に話すのかを明確にする

日本語を「正確に」英訳してもらうためには、誰が誰に話すのかを具体的に指示します。

  • 話し手
    • 例:私/主治医/病棟看護師
  • 聞き手
    • 例:患者本人/患者の家族/同僚の医師
  • 関係性
    • 例:初対面/継続的に関わっている

【コピペOK】ChatGPTプロンプト

ここからは、医療の現場で使える「自分専用の例文」を作成するプロンプトと、その記入例をご紹介します。

実際にプロンプトを使ってChatGPTに翻訳してもらったスクリーンショットも見せちゃいますよ。

プロンプトテンプレート

以下はコピペして使えるテンプレートです。赤字の部分が自分で埋めるところです。

私は医療従事者です。
新しく学んだ英単語を使って、医療現場で実際に使える英語の例文を例文数だけ作ってください。

以下に私が日本語で書く条件をもとに、直訳ではなく、医療現場で自然に使われる英語に翻訳してください。
指定した英語レベルに合わせて例文を作成してください。
患者対応・同僚とのやり取り・患者の家族対応など、使う場面が偏らないようにしてください。

各例文は1文のみとし、できるだけ短く簡潔にしてください。
1文に複数の情報や説明を詰め込まないでください。

英単語:
例文数:
英語レベル(初級/中級/上級 など):

シーン(場所):
状況(何をしている場面か):
緊急度:
そのほか補足事項(あれば):
話し手:
聞き手:
関係性:

各例文の冒頭に【患者対応】【同僚との会話】【患者の家族対応】のいずれかのラベルを必ず付けてください。
各英語例文の直後に、自然な日本語訳を1文で付けてください。
それぞれの場面で、そのまま使っても違和感のない英語にしてください。

テンプレートの記入例

上で紹介したテンプレートを実際に使ってみました。自分で記入した部分は下記の通り。

英単語:discharge
例文数:3
英語レベル(初級/中級/上級 など):中級

シーン(場所):病棟
状況(何をしている場面か):退院前の説明
緊急度:通常
そのほか補足事項(あれば):患者は再入院を繰り返しており不安が強い
話し手:主治医
聞き手:患者本人と家族
関係性:継続的に関わっている

下はその時のスクショです。

普通に問題なく使えるレベルの翻訳が出てきました。

自分専用の例文を使った練習方法

例文ができたら、さっそく使い方を練習していきましょう。

練習を始める前にやっておくこと

実際に例文の発音練習をする前に、使いたい英単語や英語フレーズが入っている自分専用の例文を用意しておいてください。

ChatGPTに作ってもらってもいいし、医療英語の本から選ぶのもOKです。

1.例文の意味を日本語で理解する。

覚えたい単語やフレーズだけではなく、文全体の意味を日本語で理解しておきましょう。

日本語で意味がわからない例文を丸暗記しても使えるようになりません。

2.単語の発音を確認する。

英単語やフレーズの発音がわからなかったら、オンラインの英英辞典を使うって調べましょう。

私がよく使うのはCambridge DictioinaryOxford Learner's Dictionariesです。

単語の発音を確認するときは、アクセント位置(強く発音するところ)も確認すること。

英語らしい発音をするためには、単語のアクセント位置はとても大切です。

また、ターゲットの単語やフレーズだけではなく、文章でつかわれている全ての単語の発音ができるようになることが大事。

This is medicine to help you feel better. (元気になるためのおくすりだよ。)」

という例文にある「This」や「is」が「ディス」「イズ」というカタカナ発音になっていたら、英語らしく聞こえません。

日本人にとって「th」や「s」は、日本語にない音なので特にむずかしい音です。

英語の母音や子音の発音を確認したいときは、BBCのThe complete guide to English Pronunciationがおすすめです。

3.例文をスラスラ言えるまで繰り返し練習する。

例文を覚えて、スラスラ言えるようにするためには、地道な反復練習しましょう。

音のつながり(リンキング)やイントネーション、単語のアクセントにも気をつけてくださいね。

ポイント1.スキマ時間を使う。

人は覚えた単語の80%を24時間以内に忘れてしまいます。

1時間発音練習をするよりも、5分でもいいので毎日繰り返しおこなってください。

ポイント2.録音して発音をチェックする

スラスラ言えるようになったら、スマホで録音して自分の発音を客観的に聞いてみましょう。

このステップを「拷問だ・・・」といった生徒さんがいました(笑)。

録音を聞くことで自分の発音のクセや、客観的にどう聞こえているのかがわかります。

英会話講師や英語が得意な人に発音チェックをしてもらえば安心ですね。

時間がない人や初心者ほど、早い段階でプロの手を借りて、具体的にどこをどう直したらいいのか習うことをお勧めします。

実践するときにとても大切なこと

自分専用の例文を実際に医療現場で使用するときは、どのように伝えるかがとても大切になります。

なぜなら、同じ文章でも伝え方によって、優しく聞こえたり、冷たく聞こえたり、自分の想いが誤解されたりすることがあるからです。

以下は、伝え方に直接影響します。

  • 声のトーン
  • 視線
  • 表情
  • 姿勢
  • ボディランゲージ
  • 間の取り方

ChatGPTなどの生成AIは、翻訳はできても「伝え方」を教えることはできません。(少なくとも今は)

私たち日本人はふだん他人と話をするとき、モノトーンな口調で顔も無表情、ボディーランゲージを使わずに話すことが多いです。

医療従事者はマスクをつけているので、声がこもって聞きとりにくいし、顔の表情もわかりにくい。

だから、それらを全て考慮して、自分が言ったことが相手にどんな印象を与えるのかをチェックすることが大切なんです。

日本語が通じない国で慣れない英語で医療従事者と話をすることを、想像してみてください。不安でいっぱいになりませんか?

医療従事者には、「何を言うか」だけではなく、「どう伝えるか」を意識してほしい。

自分が言った例文が相手にどんな印象をあたえるのかを確認する確実な方法は、英語話者(ネイティブ・非ネイティブの両方)との会話や英会話レッスンです。

Kyanbridge Englishでは、一人一人のニーズに合わせてカスタマイズしたレッスンを行っています。

入学金もなしで単発受講もOK!

興味があれば、お気軽にご連絡ください!

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この記事を書いた人

米国アイオワ大学で学士号と修士号を取得後、国連専門機関、大学、NPO、外資系企業など、英語が公用語の職場で20年以上の勤務経験あり。
英語コミュニケーションの楽しさを伝えたくて、イギリスのケンブリッジ大学英語検定機構認定のCELTA(英語教授法資格)を取得し、Kyanbridge Englishを設立。

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